🍀冬は血圧が上がりやすい?
こんにちは、甲南山手内科の【芦屋甲南クリニック】です🍀
冬が近づくにつれ、「最近血圧が高い気がする…」という声が増えます。
実際、冬は一年の中でも最も血圧が上がりやすい季節です。
高血圧がある方はもちろん、普段は正常な方も冬の過ごし方には注意が必要です。
今回は、冬に血圧が上昇する理由と、日常で気をつけたいポイントについてまとめました。
【1】冬に血圧が上がる理由
① 気温が低く、血管が縮こまりやすい
寒さを感じると、体温を逃さないために血管がぎゅっと縮みます。
その結果、血液の通り道が細くなり、血圧が上昇しやすくなります。
② 室内外の温度差がストレスに
暖房で温かい屋内と、冷たい外気との温度差は身体に大きな負担になります。
この差が大きいほど自律神経が乱れ、急な血圧変動(リスク上昇)が起きやすくなります。
③ 運動量が減りやすい
寒いとどうしても外出が減り、活動量が低下。
血流が悪くなることで血圧が安定しにくい状態になります。
④ 年末年始の生活リズムの乱れ
塩分の多い食事・飲酒量の増加・睡眠不足などが重なると、血圧はさらに上がりやすくなります。
【2】高血圧の方が特に気をつけたいポイント
① 室内と屋外の温度差を小さくする
玄関や脱衣所など、家の中でも温度が下がりやすい場所を暖める
朝、冷えた部屋で急に起き上がらない(布団の中で軽く体を動かす)
温度差を減らすことが、冬の血圧管理の一番のポイントです。
② 入浴は「温度」と「順番」に注意
冬の入浴は特にヒートショックのリスクが高まります。
安全に入浴するには…
- 脱衣所を暖めておく
- 41℃以下の湯温
- かけ湯をして体を慣らしてから入る
- 長湯をしない(10分以内)
浴槽から急に立ち上がると血圧が大きく変動するため、ゆっくり動きましょう。
③ 塩分の摂りすぎに注意
冬は鍋料理や汁物が増える季節です。
汁を全部飲むと塩分過多になりやすいため要注意。
できる工夫
- だしの旨味を活かして味を濃くしすぎない
- 醤油・ポン酢は「かける」から「つける」へ
- 加工食品を控える
④ 適度に体を動かす
外に出にくい日は、家の中でできる軽運動でも十分です。
例:ゆっくりしたスクワット・軽いストレッチ・10分の室内ウォーキング
血流がよくなると、血圧も安定しやすくなります。
⑤ 冬こそ睡眠を整える
睡眠不足は血圧上昇に直結します。
特に年末年始は生活が乱れやすいので、意識して休息をとりましょう。
【3】こんな症状が続く場合は受診を
- 朝の血圧がいつもより高い
- 頭痛・めまい・動悸が続く
- 家庭血圧が135/85mmHg以上が続く
- 薬を飲んでいても高値が続く
冬の高血圧は放置すると「心筋梗塞・脳卒中」のリスクにつながります。
気になる症状があれば、早めにご相談ください。
冬は気温の低下や温度差により、血圧が上がりやすい季節です。
入浴・室温管理・塩分管理が特に大切で、無理のない運動と良質な睡眠も血圧安定に役立ちます。
冬は体調を崩しやすい時期ですが、少しの工夫でリスクを大きく下げることができます。
心配なことがあれば、お気軽にご相談ください。
